実務の勉強が先か営業(集客)が先か

私は営業優先派でしたが…

行政書士でよく議論されるテーマ 実務が先か?営業が先か? 人によって答えは違いますが、私自身は最初のほうは営業優先派でした。お客様が来ないとそもそも実務経験が積めない。仕事はとりあえず受けてわからなければ役所に聞くなり、先輩に聞けばよい というように考えて、まずは営業ありきでした。

でも、最近はその考えも変わってきて

両方大切。どっちも力を入れる

というように考えが変わりました。なぜこのような考え方に至ったかというとどちらか一方に偏ると以下のような問題点が生じてしまうためです。

営業優先で起きる問題点

行政書士の仕事はイレギュラーな案件が結構多いです(そういう仕事だからこそお金になるともいえるわけです)。新人にいきなり難しい案件が持ち込まれることも十分考えられます。

そのようなときに不勉強ですと許可が取れたはずなのに取れませんでした といったことが起こりえるわけです。下手したら損害賠償ものです。

また、集客に力を入れてはいても、いざ問い合わせがあった際に知識が不十分だと自信を持った受け答えたできず受注を逃すことも多々あるでしょう。

私の事例をお話ししますと、私は建設業許可を専門に扱っており、経営事項審査という手続きもやるのですが(行政書士にとっては結構おいしい仕事なんです)、自信のなさから経営事項審査を受注できたのは建設業許可の取り扱いを始めてから5年以上たってからでした。問い合わせがあっても、受注するのが怖かったので積極的に自分に任せてくれと言えなかったのです。受注できたのは経営事項審査の手続きをお願いしたいと向こうから言ってもらえたので何とか受注できたのです。

やったことがなくても自信満々でふるまえる人でも、 業務を取りすぎてこなせず、迷惑をかけてしまうというリスクがあります。

営業偏重というのはうまく流れに乗れるとよいのですが、結構リスクを冒していると思います。実務知識が深まれば深まるほど昔は知らず知らずに危ない橋を渡っていたのだなぁと私は感じています。

実務優先で起きてしまう問題点

実務の知識、力を養うために一番良いのは実際に依頼をこなすことだと思います。依頼を受け責任が生じた状況の中で、実際にお客様の話を聞いて、役所と協議し、書類を作る どれだけ開業講座を受けて、本を読もうと最初の一回の経験にはかなわないと思ってます。一回やってみるのとやったことがないとでは大きな違いです。

最初の一回の経験が開業講座や本での勉強にさらに深みを与えてくれます。経験を積むほど講座や本で学び取ることも変わってくるんじゃないかと思います。

実務の経験を積むためにはやはり営業(集客)が大切です。受注できず、実務の勉強をしているばかりでは本当に役立つ知識や実力はいつまでたっても身につかないのではないかと思います。

でも、受注するためにはやはり実務の知識は必要ですから経験がないなりにできる範囲で勉強は必要です。

田舎の場合、案件の絶対数が少ないので都会と違って数打ちゃ当たる先方もとりづらいです。案件が少ない分問い合わせに対しての受注率を高めなければならないので田舎であるほど実務と営業どっちの勉強も必要であると考えます。

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