野良猫を飼おうと決めた時に考えたこと

2019年12月28日から事務所で猫を飼っています。猫を飼うときに私が一番考えたことをメモしておきます。野良猫を飼おうという方は参考にしていただければ幸いです。

猫を飼うことになった経緯

2019年の秋から自宅敷地内に野良猫の姿を見かけるようになりました。子供たちが猫をかまったのがきっかけなのか、気が付けば猫は私たちに近づいてくるようになりました。

毎朝、車庫のシャッター前で妻がシャッターを開けるのを待つようになり、私が家を出ていくときは私の足にまとわりついてくるようにまでなっていました。夜私が家に帰ってくるとどこからともなく出てきて出迎えてもくれました。

猫は車にも平気で近づいてくるので轢かないように気を付けていました。とは言え、車が少しでも動けば車から離れていました。

しかし、12月25日の朝、妻が猫の左後ろ足を車で轢いてしまいました。その日、猫は近づくと逃げるようになってしまい、夜になっても姿を見せませんでした。

12月26日、昨晩から姿を見せなくなっていた猫でしたが、作業場の裏で休んでいました。私の姿を見かけると近づいてきてくれたのですが後ろ左足を痛そうにしており(地面にほとんど付けられない)、この時点で猫にけがをさせてしまったことが明らかになりました。

この日の夜から猫はエアコンの室外機の架台の下で夜を過ごすようになりました。室外機近くの廊下に行くと猫がニャーニャー鳴いてきます。まるで助けを求めているようでした。

12月27日、足のケガでまともに食事もできないのでしょうか。猫は日に日に弱っているようにも見えました。夜になるとまた架台の下で休んでおり、人の気配を感じるとニャーニャー鳴いてくるのです。

12月28日、このままほっておけなくなり、猫を捕まえて病院に連れていくことにしました。午前中に猫を入れるキャリーを買いました。捕まえるのに時間がかかることも覚悟していましたが、自分から人のほうに近づいてくる猫でしたから見つけて5分とかからず捕まえてしまいました。

地元の動物病院に連れていくとレントゲンの結果、骨折していることが判明しました。とは言え、ひびが入った程度のもので安静にしていれば1か月ほどで感知するだろうということでした。

そして、ここで獣医さんから最終的にこの猫をどこまで面倒を見る気なのかということを聞かれました。

この時点で私は自宅にせよ、事務所にせよ、この猫を飼うことに決めていましたから獣医さんには今後面倒を見ていくつもりだと伝えました。

家に帰って、自宅の所有者である両親に飼ってもよいか聞きましたが、即答でだめだと言われましたので、今後は事務所で室内飼いをしていくことにしました。

しかし、この時点で私の中に気になっていることがありました。

私が気になっていたこととは?

診察が終わり、最後に獣医さんから性別を確認していなかったので確認しておきましょうと言われ、見てもらったところ「去勢済み雄」であることが判明しました。

野良猫にしては自分から近づいてくるくらいなんだか人に慣れていたのでもともと人に飼われていた猫なのかもしれないとは思っていましたが、去勢済みということで人に飼われていたことがほぼ確定しました。

問題は、今も誰かに飼われているのか? ということでした。飼い主が捨てているのであれば所有権を放棄しているわけですから猫を私が飼おうが文句を言われる筋合いはありません。

しかし、猫は逃げ出しただけであり、所有権を放棄していないのであれば下手をすると私は猫を横領したということになりかねません。刑事上で罰を受ける可能性がありますし、民事上では猫の返還を求められる可能性があります。

猫をどこで飼うか?とか飼ったことがない自分に飼っていけるのだろうか?という不安もありましたが、まずは法律的にこの野良猫を飼うことに問題がないのか?という点が非常に気になっていました。

猫の飼い主となるために私がしたこと

法律上問題がないよう手続きしたほうが良いだろうと思い、29日に地元の警察に行ってきました。猫を拾ったと拾得届を出して、持ち主が現れなければ文句なく私が猫の所有者になれるのではないかと考えたからです。

しかし、捕まえた時の状況などを詳しく警察の方に話した結果、拾得届は受け付けてもらえませんでした。ちなみに捕まえた猫の特徴に当てはまる遺失届も出ていませんでした。

猫の捕まえた当時の状況は以下の通りです。
・首輪をしていない
・11月ころから猫は朝と夜は自宅敷地内にいた。同じ集落の人の話によると日中は近所の敷地内にも出没していた。(飼主のところに帰っている様子はない)
・自宅、他の家でもごみあさりをしていた(誰かがエサをあげていたとは思えない。)
・同じ集落内でこの猫を飼っていたと証言する人はいない

以上のことを踏まえたうえで警察は猫を遺失物法にさだめる準遺失物として認めてくれなかったようです。 逸走した家畜は準遺失物ですが上記の状況からして、飼い主から逃げ出した猫だとは判断できなかったのでしょう。

残念ながら、拾得届を出して、所有権を確定させるという目論見は崩れてしまいました。

ここで私は

ほぼ100パーセントないけど民事上将来返還請求されるリスクは受け入れよう。せめて横領罪で捕まるようなことにはならないようにしよう

という考えに切り替えました。

今回の野良猫を飼うことで横領罪となる可能性があるのか?

今回の野良猫については、

・首輪なし
・いなくなってから時間がたっているのに遺失届も出ていない

以上のことから、飼い主が過去にいたとしても、すでに所有権を放棄しており、所有者がいない猫を私が飼うことは自由だと解釈しています。多くの人がこの猫を見たら、野良猫であり、誰かが飼っているとは思えないでしょう。実際この猫を見かけていた集落の人たちも野良猫だと認識しており、他に飼い主がいるなんてことは全く思っていないようです。

このような状況である以上、故意に私が他人の猫を横領したと立証できず横領罪が成立することはないと思われるため、けがが治るまでの一時的な保護ではなく、私が所有者となって飼っていくことを正式に決めたのでした。

私のケースは以上ですが、猫が首輪をしていたというようなケースであれば対応が変わってくると思います。いずれにせよ野良猫を飼う際は後でトラブルにならないよう気を付けていただければと思います。

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