自宅事務所vs外部事務所

行政書士で開業するときに自宅を事務所にするのか?外部に事務所を借りるのか?これは大変悩むところです。各自の置かれた状況(取り扱う業務、自宅の状態)によってかわってくると思います。

私の場合だと私は当初自宅事務所でした。幸いなことにうちはそこそこ広い家なので、自宅とは言え、お客様が来るとなれば話すための部屋は用意できましたからお客様が来ることにも実はそんなに抵抗はありませんでした。

自宅事務所で問題点の一つとなるお客様に来ていただくことが難しいという問題点をある程度クリアできていました。

自宅の状況次第だと、もろに生活臭が出ているスペースしかなく、そんなところにとてもではないがお客様を呼べないというケースはあるのではないかと思います。

田舎だと、広い家も多いので自宅兼事務所でもそんなに抵抗ないという行政書士さんは意外と多いかもしれません。

で、そのような状態だと一人事務所でいる限りは外部に事務所を借りようという気もあまり出ないでしょうし、実際、外部に借りず自宅でコストを抑えて営業していくほうが良いと思います。

私の場合は現在、購入した土地に建てた事務所で仕事をしていますが、月々の返済が大変だし、機械警備料や光熱費も余計にかかります。さらに事務所にくるお客様は全体の1割以下なので、自宅で営業していたほうがよっぽどよかったのではないかと思うこともあります。

でも、長い目で見ると外部事務所にしておいてよかった ということになるとは思っています。

自宅兼事務所も外部事務所もよいところ、悪いところがありますので自分の場合はどうなのか?ということをよく考えてみてください。

個人的にはリスクを抑えるという点で最初は自宅兼事務所がおすすめです。

自宅兼事務所のメリット・デメリット

メリット
維持コストが抑えられる
 最大のメリットはやっぱこれでしょう!開業当初、どうなるかもわからない中、自宅兼事務所を選択すればコストだけは確実に抑えられます。コストがかからないということは軌道に乗るまでそれだけ長く耐えられるということです。

通勤時間がない
 日常生活からすぐに仕事に移れるのはよい。逆に仕事から日常生活に戻るのも容易。赤ちゃんがいる家庭だと特にこのメリットは大きいと思います。仕事を中断して、子供の食事や風呂の世話をして、子供が寝てからまた仕事に戻るということもやりやすい。

デメリット
個人の住所を公開することになる
 女性だと特に不安かもしれません。うちは田舎ということもあるのか個人の住所を公開してものすごいデメリットだと感じたことはありません。もし、都会だったら私も不安に感じたかもしれないです。

人を呼びづらい
 そんなに大きくない自宅だと来客用の部屋というのが確保できないこともあるかもしれません。友達ならリビングに呼べるけど、赤の他人のお客様を呼べるかというと…。そして来客用の部屋があっても小さな子供がいると勝手に入ってきちゃうんですよね…

 お客様のところに伺うというスタンスでも、個人のお客様だと上と同様の事情で人を呼びたくないという人もいるかもしれません。田舎の場合は広い家が多いので来てくれるならどうぞ というお宅も多いと思いますけどね。

 また、外部の補助者を雇うにしても家だとお互い気を使いそうです。

仕事とプライベートの境目があいまいに
 メリットの裏返しですね。小さな子供がいると音がうるさかったり、勝手に部屋に入ってきたりで仕事に集中しきれなくなることがあるかもしれません。

信頼感が低い
 どうしても外部事務所より低くみられるのが仕方ないかもしれません。自宅事務所でも外部から見て生活スペースと仕事スペースが分けられていることがわかればまた違ってくると思います。

 それでも、うちの場合はそもそも事務所を見たことがないお客様が9割以上です。自宅兼事務所だから信頼されず、仕事が取れないということはないと思っているのですが。

 メリット、デメリット数だけ比較するとデメリットが勝っていますが、やはりコストを抑えられるというのは強いと思います。コストを抑えられるというのは確実に出る成果ですから。

外部事務所のメリット・デメリット

メリット
外部からの信用が上がる
 どこまで上がるかは正直なところ分かりませんが、事務所を建てた後、私のことを知っているにもかかわらず、これまで依頼してくださらなかった地元の業者様から仕事いただけるようになりました。

 信用が上がる効果はあると思います。費用対効果がどれだけあるのかという疑問はありますが。

メリハリをつけられる
 仕事に集中できるというのはやはり良いものです。子供が騒ぎ始める年ごろになると自宅兼事務所ではきついかもしれません。

人を呼ぶのにためらいがなくなる
 じっくり話せるスペースを確保できるということもありますし、子供が商談を中断させるという事故が起こることもなくなります。どんどんお客様に来てもらいましょう。

 外部事務所だから補助者の採用もしやすくなります。

デメリット
維持費が増す
 家賃にせよ、ローンにせよ月々の支払いが増えます。売り上げが少ない時期にこの支払は堪えます。また、水道光熱費、通信費、機械警備料(いくら田舎でも事務所の信用というものがありますので契約したほうが良いと思います)もかかってきます。

 維持費が増すと軌道に乗るまでのタイムリミットがそれだけ短くなります。

通勤時間がかかる
 私は事務所まで車で7,8分のところに住んでいます。普段は気になりませんが、忘れ物したりすると時間ロスしているなぁと感じますし、子供が病気で家に戻らなければならないというようなとき外部事務所の不便さを感じています。

 事務所から10分かからないところに住んでいてこれなので事務所まで30分、1時間かかるところに住んでいるとしたらデメリットを感じると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です