弊所では受注した業務を外注に出したり、秘書代行サービスの利用を行っていません。
なお、他の事務所と一切付き合わないというわけではなく、法律上取り扱えない業務や専門外の業務については対応していただけるところへの紹介を行っています。
業務の契約については紹介先と依頼者との間で直接行っていただいております。なぜこのような対応をしているかというと以下の理由からです。
1.守秘義務や業法違反を懸念して
外注や秘書代行サービスを使う際にお客様の同意を事前に得ていれば良いのですが、何も同意を得ないまま使っていると守秘義務に違反する場合が出てくるのではないかと考えています。
特に外注については書類の作成にあたってお客様の重要な情報を目にする可能性が高いので事前の同意なく外注を使うのは守秘義務という観点から見てアウトだと思っています。
秘書代行サービスについては微妙なところですがお客様から電話を受けるにあたり、用件を聞くときに重要な秘密に触れる可能性もあると思っています。場合によっては誰が弊所に相談してきたか自体が重要な秘密になることもあるかもしれません。
守秘義務に違反しないためにお客様ごとに同意を得るのも面倒に感じているので業務にあたり外部業者などを使わずに現在に至っています。
次に行政書士で取り扱えない業務についてですが、ネット上でそのような業務でも外注に出すと表現されている方もいらっしゃるのですが、行政書士が取り扱えない業務を受任すること自体が私はアウトだと思っていますので、外注という表現がまず適切ではないと思います。
あくまで紹介という形で業務の契約はお客様と他士業との間で行っていただくべきではないでしょうか。
2.業務上生じる責任
弊所で取り扱えない行政書士業務でも受任して、その業務は外注先にやってもらい、外注先からの請求額に弊所の利益を載せて請求するというやり方もあるのでしょうが、仮に利益が得られるとしても弊所で取り扱えない業務を受任すること自体にリスクがあると思います。
外注先にミスがあったとしても、その業務のことがわかっていないとミスにも気づけません。依頼者に損害が生じれば、まずその損害の賠償請求は依頼者から受任した弊所にくることになります。
そうしたリスクを考えると、自分のところでよくわからない業務については受任せず、最初から紹介や取次に徹底しようと考えるに至りました。
紹介料についてはこちらからは求めません。もらえるならうれしいですが、こちらとしては業務をしっかりやってもらえることがまず第一ですし、うちに紹介料を払うならその分お客様の報酬を安くしてあげてほしいとまで思ってます。
以上のようなことからこれまで外注や秘書代行サービスを使わずに営業してまいりましたが、一人でやっていくことに限界も見えてきました。
しかし、私としては上記のような懸念があるためあくまで雇うという形で電話対応や書類の作成を行ってくれる方を確保したいと考えています。
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