2022年に建設業許可申請が電子化されるというニュースが先日ありました。このニュースを知り、期待もあれば不安もあります。これからどうなっていくのか?
期待できる面 仕事の効率化
行政書士の仕事は役所窓口まで行って申請する手続きが多いわけですが、メイン業務である登記手続きが電子化されている司法書士と比較すると効率悪いなぁと思います。
これが電子化されると窓口まで行かなくても申請可能になるのですから移動時間が大幅に短縮されこれまでよりも効率的になる可能性が高いと思います。
もっとも私の場合遠方のお客様も多いのですがお客様と会う手間や話す手間まで省略してしまうと仕事の依頼が来なくなるような気もするので手続きの電子化に伴って、お客様とのコミュニケーションについてもIT化を同時に進めていかなくてはいけないのではないかと思っています。
とりあえず電子化が始まり波に乗れば短期的には今までよりもプラスになるのではないかと期待しています。
不安 業務単価の下落
先ほど短期的にはプラスと書きましたが長期的にみると不安があります。電子化されることで全国対応が容易になってくるとおそらく薄利多売で手続きを売ろうとする事務所が出てくると思います。
現段階でも変更届を全国対応で安く提供する事務所があったりするのですがそこの影響を受けているという実感は私の事務所ではありません。
ですが、電子化が本格化するとあちこちに安く提供する同業者が出てくると思ってます。事務所の近くでもそのような競合が出てくるかもしれません。
かつて、資本金1円でも株式会社が作れるようになったとき会社設立業務はちょっとしたバブル状態だったと記憶しています。それが時が進み、会社を作るだけなら専門家に頼んでも非常に安く作れるようになりました。
うちのように会社設立が専門でない事務所は価格で勝負しても勝てないですし、かといってうちが欲しい報酬では会社設立の依頼なんて来ませんので今では私は会社設立業務自体扱っていません。
そのような価格破壊が建設業許可の分野でも進んでいくんじゃないかと思ってます。
そうなるともうただ手続きするだけの事務所では非常に苦しいと言えます。手続き以外に付加価値があったとしても手続きの価格が下がらなければそれに越したことがないので、将来的な価格の下落圧力を不安に感じています。
ここから先の数年。建設業許可は大きな変動の時代になりそうです。そのような中で生き残るにはどうしたらよいのか?「手続きの専門家」という位置づけではもう厳しいのかなと思ってます。
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