建設業許可の売買ができるようになったというのは本当ですか?

建設業許可を取りたいのですが条件をまだ満たしていません。許可を買えるようになったという話を聞いたのですが本当に買えるのでしょうか?

買えるようになったと言えなくもありませんが、他の会社から許可だけ売ってもらって と簡単な話ではないですね。

行政書士 齋藤

2020年の10月から建設業の事業譲渡にあたり許可も一緒に譲渡することが可能となりました。これまでは建設業許可を買うということはできませんでしたが、一応買えるようになったと言えなくもありません。

ただ、許可を買いたいと考えている方の中には、自社では条件を満たしておらず、許可が取れないからなんとか許可だけ譲ってもらってやっていけないだろうか?という方もいらっしゃると思います。しかし、このような許可だけ売ってもらうということは現実には難しいと思われます。

建設業の事業譲渡により許可も一緒に譲ってもらうことが可能になったわけですが、建設業を譲る側の資産がほとんどない状態であれば、実質、許可だけ買うという話もあり得るとは思います。しかし、許可を譲り受ける側が引き続き許可の条件を満たしていないと結局許可は維持できません。手続きする上でも、許可を譲り受ける側が許可の条件を満たしていることはしっかり確認されます。確認できなければ手続きが進みません。はっきり言って、自社で新規の許可申請をするのとあまり変わりません。むしろ、余計な手間が増えます。ですから、自社では許可が取れないから許可だけ買う というのは現実的ではないのです。新規で取るより古い許可番号が入手できるといったメリットもあるのですが。

自社で許可を取る条件を満たしていない場合、許可の要件に関わる方も含めて、建設業を譲渡していただかないと許可を引き継ぐことができませんのでご注意ください