前の会社で「専務」の名刺を持たされていました。専務を名乗り始めてから7年くらい勤務していました。独立後、建設業許可を取りたいと思い、準備を進めていたのですが前の会社の登記事項証明書を見ると役員として私の名前がありませんでした。専務として活動していた期間は経営経験として認めらるのでしょうか?
登記されていないを経営経験とは認めてもらえないでしょう。ただ、まだあきらめるのは早いです
行政書士 齋藤
たまに取締役として登記されていない方を専務としたり、取締役としたりする会社があります。社内的には役員扱いですが、登記事項証明書を見るとどこにも名前がないということが過去に私が相談受けた中でいくつかありました。このような場合、役所に社内では役員扱いでしたと説明しても経営経験があったとは認めてもらえないでしょう。役所は登記事項証明書で必要年数取締役についていたかを確認します。登記事項証明書に名前が出てこない以上、経営経験があったか確認できないのです。
ただ、これはあくまで経営経験としては認めてもらえないというだけの話です。専務や取締役と名乗る方は、登記されていないと言っても、立場的には社長やその他役員に次ぐ地位であることが多いです。このため経営権としては認められないが、役員に次ぐ地位で経営を補佐していたと認められる可能性はあります。ご質問のケースですと7年くらい専務を名乗っていたようですから、6年以上の補佐経験はあったのではないかと思われますので、専務での経験を補佐経験と認めてもらえれば許可の条件を満たせると思います。
とは言え、補佐経験を認めてもらうハードルは窓口によってはかなり高くなります。役員の補佐をしていたという確かな資料が残っているケースはなかなかありませんので、いくつもの資料を集めて、総合的に見て、役員を補佐していたのだなと認めてもらうことになるのではないかと思います。特に前の会社から証明に協力してもらえないと大変です。